国際リーダーシップ育成コーチ・トレーナー

アクセスカウンタ

zoom RSS 漢字喪失と英語能力

<<   作成日時 : 2013/10/11 08:39   >>

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 4

 最近非常に驚く現象に出くわした。もっとも既にそういった現象があったのだろうが、それが私と直接関係しなかったために、重く受け止めていなかったのかもしれない。それは、最近の若い人達が漢字を書くのが苦手になっているらしく、更に、漢字の多い思想系統の本をあまり読まなくなっている傾向にあるということだ。

 そう云えば、私が現代小説はまず読まない。その原因の一つに、漢字が少なく、片仮名語が多く、更に、稚拙な表現が至るところに書かれているからでもある。若者はこういった本を素磨穂(Smart phones)で読むらしい。

 その結果抽象概念を表す漢字が書けず、読めなくなる。すると彼らの頭脳は、お花畑のほんわかとした状態になり、まさしくこれは漢字がまだ日本全体に普及していなかった飛鳥時代への先祖帰り状態であると言えよう。

 だから英語力が貧弱なのかもしれない、と私は思った。

 この事に思いが至らない日本人は多い。幼い頃から英語を学べば、英語力が付くと勘違いしている人が多いのには閉口する。私達日本人に最も必要なのは、母語の日本語で思想や感情を明瞭に説明できる能力を身に付けることにある。その上に外国語が来る。母語の運用能力が低い場合、外国語をどんなに学んでも、母語以上の運用能力が身に付く筈はないこと自明である。

 漢字が読めない、書けないとどうなるかと云えば、まず挙げられるのは抽象かつ論理思考能力が劣ることにある。日本人は支那大陸から漢字を輸入して、それを抽象的概念を表現する文字として活用し始めている。そして漢字と仮名の混用のお蔭で、文字の分かち書きをする必要がなくなる。ハングル語しか活用しない韓国人が今どうなっているか。

 もともと韓国人で日本人に帰化した呉善花氏は以下のように言っている。

 「ハングルは表意文字である漢字とは異なり、文字だけでは意味が分かりにくい。だから、分かりやすく言い替える。そのため、幼稚な表現になる」 「『世界で最も優れた文字』を守らなければならないというハングル優越主義者のために、漢字復活ができないでいる。教師で漢字を教えることのできる人材もいなくなってしまった。だから韓国にはノーベル賞(受賞者)がいない」

 同様に日本語の平仮名及び片仮名はハングルもしくは英語と同じく表音文字であるために意味を捉えることが難しくなる。そこに表意文字という漢字が入ることで、文章を読みながら、著者の思想表現が豊かになるし、その思想を汲み取ることがかなり容易になる。

 前段落を平仮名だけで書いてみると以下になる。

 どうようににほんごのひらがなおよびかたかなははんぐるもしくはえいごとおなじくひょうおんもじであるためにいみをとらえることがむずかしくなる。そこにひょういもじというかんじがはいることで、ぶんしょうをよみながら、ちょしゃのしそうをひょうげんがゆたかになるし、そのしそうをくみとることがかなりよういになる

 読み難いことこの上ない。だから必然的に英語のように分かち書きになる。以下がその分かち書きだ。

 どうよう に にほんご の ひらがな および かたかな は はんぐる もしくは えいご と おなじく ひょうおんもじ で あるため に、いみ を とらえる こと が むずかしく なる。そこに ひょういもじ という かんじ が はいること で、ぶんしょう を よみ ながら、ちょしゃ の しそう ひょうげん が ゆたか に なるし、その しそう を くみとる こと が かなり ようい に なる。

 分かち書きでも理解が難しい。既に読者にはお分かりかと思う。漢字が少なくなると、思想表現が非常に難しくなるし、その思想を汲み取ることも困難となる。

 表音文字のみで思想を表そうとすると、同音異義語が多ければ、その解釈が更に困難となる為に、それを避けるために、冗長表現が至る所に出現する。

 例えば「くも」には雲と蜘蛛があるので、前者は「そら に うかぶ くも」と言い、後者は「こんちゅう の くも」と言い、それで「くも」の意味を区別する。

 「はし」は、「たべる はし」又は「わたる はし」などと区別しないと分かり難くなる。この仮名による冗長表現は、稚拙でもある。だから思想が貧弱になる。

 欧州の表音文字は非常に長い歴史を持ち、そのために同音異義語を避けるような工夫をして来ている。だから、分かり易い。しかし漢字と仮名混じりの日本語の文章は、表意と表音文字の混在により、一覧により瞬時に意味を捉えることが可能となるが、英語の場合、黙読したとしても、心の中でそれを発音した上で意味を取る。だから、英語は話し言葉と書き言葉が一致する。これが言文一致現象で、明治の初期に日本の文化人達が、日本が歐州に劣っていたのは日本語に文語と口語に違いがあるためで、これを英語のように言文一致しなければならないと勘違いしたことに起因している。

 幕末に日本が歐州に文明的に劣っていたのは、徳川幕府の300年弱に及ぶ鎖国政策による、政治的停滞が原因だった事をはっきりと知らなくてはならない。今も、明治初期の文化人達が犯した過ちを繰り返し、日本語は英語に劣ると言う著名人が多く、これは日本特有の困った現象でもある。

 英語を聞くだけで英語が出来るようになる、と宣伝して英語教材を売り込む業者がいるが、私から言わせれば、これは詐欺に近いと思う。

 日本人ならば、母語の日本語で思想及び感情を適切に表現できることを目指し、その上で、英語を学び、その日本語表現を英語で表現する、という二段階言語学習が必要とされる。そのために、日本人は漢字を喪失してはいけない。

 私は、今当用漢字全てを正漢字で書くし、歴史的仮名遣ひも書ける。このお蔭で私の思想表現は更に豊かになりつつある。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
★.今晩は。
 その通りです。
 全く、同じ【意見】です。
 母国語が出来無い者が、【英語】を学ぶなど、10年早い。
これからも、宜しくネ!
ぷり
2013/10/18 00:06
Thanks a lot for your comment. If you have a blog,
please let me know. We can link our blogs to
communicate through trackbacks. Have a nice day!
Bill
2013/10/18 08:35
私も日本語の漢字かな混じり文は素晴らしい発明だと思っております。その後、日本がシナ文化圏から離れて、独自の文明を築いた原動力の一つではないかとも思っています。
 私は小さな鉄工所を経営しております。量産ではなくオーダーの多品種少量で作っています。
 Billさんの論点とは少しずれるかもしれませんが、例えば日本の製造業の特長の一つは、ジレンマ、トリレンマを克服する、組み合わせ、すり合わせ技術だと思っているのです。
 その特長は、日本語の構造から生み出されてる部分もあると思っています。私の勝手な考えですが。
 高度な概念は漢字で短く簡潔に表記し、感情や感触のニュアンスはひらがなやカタカナ、西洋等の外来語由来の概念や名称もカタカナで表記する。
 この漢字かな混じり文体が、正確で繊細な製造業を生み出しているのではないかと考えています。

can
2013/12/27 11:10
>Canさん

書き込み有難う御座います。

平仮名と片仮名を漢字から生み出した日本人の智慧には脱帽です。これにより、飛鳥時代以前の古い日本人が使っていたやまと言葉が文字により表現できるようになっています。漢字とやまと言葉の組み合わせにより、非常に豊かな思想と感情表現が可能になって来ました。

日本人は思想を記号ではなく絵画的に捉える傾向があります。日本人は、漢字を表意文字及び絵画情報つまりアイコンのように捉えますし、仮名により情緒たっぷりの絵画的情報を含ませますので、思想と感情を豊かに表現できます。ですから、俳句、短歌などが発達して来ましたし、紫式部や清少納言により書かれた文学は、世界最高の素晴らしさを誇っています。

仰せのように、日本人の製造技術はこうした日本人独特の感性により育まれて、生産されたモノを活用する人の気持を汲む姿勢(これは自然に持たれている)が、見事に製品に反映されています。ですから、言葉の使い方、モノの生産方法、接客方法なども、実を言えば、日本語の構造の中に見事に現れていると思っています。
Bill
2013/12/27 14:16

コメントする help

ニックネーム
本 文
漢字喪失と英語能力 国際リーダーシップ育成コーチ・トレーナー/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる