国際リーダーシップ育成コーチ・トレーナー

アクセスカウンタ

zoom RSS 日本語がきちんと使えれば英語力は早く身に着く

<<   作成日時 : 2015/12/17 10:28   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

商業主義に乗っかり、英語学習のための意表を突く様々な売り言葉が眼前に展開している。

『聞き流すだけで英語ができるようになります』
『わずかこれだけの単語で英語ができるようになります』
『英文法なんて必要ない』
『自然に英語を身に着けよう』
・・・

これらの謳い文句を電影(Television)、網際(Internet)、無線(Radio)、新聞(Newspaper)、宣伝チラシ、週刊誌などで目にする度に、多くの無知な人達がお金をドブに捨てている、と思ってしまう。

私は、都内の翻訳学校で6年間商業文日英翻訳を指導して来ている。多くの参加者達には、以下の言葉を講義中に何度も伝えて来た。

『英語力を確実に身に着けるには、国語力を高めることが最も重要である』

自然に身に着けている国語をなんとなく活用している。これが母語である。外国語を生計の手段として活用出来るようになるには、なんとなく活用している母語を文法的に分析し、その論理性をきちんと理解して行き、それを英語と比較し、彼我の文法、文脈、意味、言語文化、活用法などの違いを知る地道な努力を続けていけば、英語が脳内の言語回路にしっかりと焼き付けられて行く。

当電脳日記(Blog)読者諸賢には既にお分かりのように、この努力は並大抵なものではない。生爪を剥がし、血の汗を流すような痛みを伴う。

楽して外国語は身に着かない。外国語学習は、まさに知的格闘技なのだ。

先に述べた論理性の違いを外国語と母語を対比しながら知る作業と同時に、語彙を頭に叩き込む。この暗記は、まさに単調で多大な労力を消費する作業が求められる。

高校二年生の頃、高い英語力を身に着けるために、英単語帳を作り、夏休みに毎日それを繰り返し暗記し続けたが、それを始めた最初の日に100語を8時間以上かけて暗記し、翌日、それを見返すと、頭脳に残っていたのは10語のみ。9割の単語は、あれほど苦労して暗記したはずなのに、夜寝ている間に、どこかに消え去ってしまった。次の新しい100語を暗記する時間がない。だから、一日百語は無理だと思い、一日二十語に落とした。そして、忘却していた90語の中から20語のみを暗記することにした。

単語帳に書いていた英単語総数は約600語。これを20語で割ると、30となる。夏休みは30数日ある。毎日20語を確実に暗記すれば、600語をやっつけることは可能だ、と判断した。

ところが、20語を暗記した翌日、覚えていたのは、8語のみ。12語はどこかに飛んでしまっていた。

この時の絶望感は、今も忘れていない。

単語帳を見つめながら、目には涙が溜まって行く。そして思った。『俺には英語は向いていない。暗記力もない。これじゃ英語力なんか絶対身に着かない』

茫然自失。英単語暗記の努力を一時中断し、日本史、地理、地学、数学、物理へと目を転じた。しかし、心は穏やかではない。どうしても英語力を身に着けたい。しかし『暗記』という膨大な労力と時間を費やす作業を続けることはできない。他の科目がおろそかになりかねないからだ。

2、3日、英単語暗記を止めて、そして再び単語帳を見た。すると、第一日目と第二日目に記憶した28語は頭に残っていた。その時、なぜだろう、と思い、その原因を探ってみると、記憶に残っていた英単語は、それが使われていた短文とその意味をしっかりと理解していたことが分かった。

その時、確信した。

『英単語のみを単独に暗記するのは無駄な努力だ。それが使われている短い一文全体の意味を理解すれば、英単語は暗記できる』

そして英単語帳を作り変えた。帳面を贅沢に使うことにしたのだ。一頁の左側に単語を横に書くことができる余白をおおよそ検討を付けて、そこに上から下まで定規を使って線を引く。英単語の下に発音記号と品詞を書く。その右側の広い余白に、まず単語の意味を書き、その応用短文を書き、その意味を日本語で書く。

帳面は全部で70枚(B版)あり、合計140頁となり、一頁に5語から6語のみしか書かない。平均5語とすると、全部で700語が書ける。丁寧にそれを書き進める中に、英単語が頭に入って来る。そうして再び暗記作業を開始し始めた。英単語暗記作業時間を一日最大2時間と決め、無理して早く暗記せず、じっくりと短文を理解しながら暗記を続けることにして、その2時間以内に30語を暗記することにした。

すると翌日、なんと6割をきちんと暗記していた。18語が頭に格納されたのだ。それを毎日続けて行くと大きな変化が訪れた。10日後には、前日暗記した単語を8割きちんと思い出すことができたのだ。そうやって、夏休みが終了したとき、約600語を完璧に記憶していて、夏休みが明けた実力試験で、上から2番目の成績となった。

一番になった学友は、おそらく私と似たような方法で英単語を記憶し、更に語彙数も多かったのだろう。その時の経験から私は貴重なことを学んだ。言語は活用して初めて頭に入る。当たり前のことだが、多くの大学受験生が、単語帳を必死に暗記する様に影響を受けて、やみくもに単語のみを暗記する無駄な労力を重ねていたことを大いに反省した。

しかしながら、この暗記法は、英語力を身に着ける上で、絶対に欠かすことのできない作業で、意味、文脈とともに頭に入れて行くことにより、英語の構造と文法も理解できるようになる。

私はこの方法を64歳になった今も継続している。今新しく覚える単語は、一週間で数語しかない。だから直ぐに頭に格納される。そして同時に、古い漢字が正しい筆順で書けるように努力して来ている。また日記帳には、萬年筆を使い、古い漢字と歴史的仮名遣ひで出来事、思想、感情などを書いている。

20年ほど前三省堂出版のコンパクト英和辞典、約6万語記載、を眺めて、どれくらい分かるか試しに見ていったら、その8割は難なく理解できた。ということは約48,000語は単語を見ただけで意味が分かるようになっていたということになる。

これを私は、自分で勝手にPassive memory(受動記憶)、そして活用できる単語をActive memory(能動記憶)と呼んでいる。受動記憶の半分は能動記憶のようで、約24,000語の英単語を私は活用することができるまでになっていたようだ。

今は更にその数が増えていて、能動記憶は3万語に達していると思っている。当然受動記憶はその二倍は行っているだろう。

チャーチル首相は約5万語が使いこなせたらしい。英語は彼の母語だから、知識人としては当然のことだろう。

私は、古語、漢文、現代日本語をかなり勉強している。おそらく私の母語の能動記憶量は、それらを合わせて6万語を超えていると思う。

だから自信を持って言う。私の英語力は、母語の高い運用能力とその語彙力により支えられている、と。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
日本語がきちんと使えれば英語力は早く身に着く 国際リーダーシップ育成コーチ・トレーナー/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる