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<<   作成日時 : 2015/12/14 09:12   >>

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ビジネス英語は、商業英語と呼ぶのが正しい。いつの頃からか日本ではカタカナ語が氾濫し始めて、商業をビジネスと置換し、本来、商業が持つ意味が希薄となり、本物の商業英語がかなりおろそかになってしまっているように思える。

更に言うと、教育機関で英語を教える先生達が、国際経営経験に乏しくても、商業英語をビジネス英語として社会人に指導している姿に接すると、正直言って彼らの蛮勇に驚愕する。

英語を使って商いを実施する、これが商業英語であり、そこにおいて損益勘定の実務知識が求められる。だから、簿記の基本知識がそこに重要な課題として存在する。

小生は、27歳の時、電子部品製造会社からシンガポールに派遣されて、ポリエステル・フィルム・コンデンサー及びネオン管部組の工場を設立し、経営しなければならなかった。その時、私の仕事は、製造原価計算と総務一般だった。しかしながら、私は簿記のボの字も知らない、ただの洟垂れ小僧でしかなかった。

シンガポール事業経営責任者だった本社の部長から、簿記、製造原価報告書作成方法、財務諸表論のそれぞれ分厚い本を渡されて、それを読みながら製造簿記を学べと命令されたが、その本を読んでもさっぱり理解できず、非常に苦しんだ。シンガポールでは英国式の簿記方法があり、しかも当然ながら全て英文で記帳し、財務諸表を作成しなければならなかったため、私の頭は混乱し、途方に暮れた。

しかも総務全般を任されていたので、人事管理から始まり、会社経営に必要な様々な書式、工場運営に必要な製造・製品技術資料の英文化、労務管理に必要な書類の英文化などの仕事もあり、簿記との格闘はそれらの仕事に多大な労力と時間が加算され、平均睡眠時間が僅か4時間程度しかなく、毎日ふらふらの状態で仕事をしていた。

必然的に、肉体と精神の疲労が極限に達し、鬱状態になりかけていた。簿記担当だった現地従業員からも馬鹿にされていて、彼女の視線にはほとほと参っていた。何せ彼女が作成した簿記資料をきちんと見ることができなかったから、それは当然であろうが、私に対するあからさまな敵対心と軽蔑のまなざしに、自信喪失し、会社に出勤することが億劫になったが、本社の部長はほぼ毎日電話をかけてきて、工場経営の進捗状況を厳しく私に問い質してくるものだから、逃げることもかなわない。

その状態が半年続いた時、複式簿記の借方、貸方の概念、貸借対照表、損益計算書、製造原価報告書の三諸表の構造が分かり始め、簿記は複雑なものではなく、単純な原理の下に科学的に構築されている実務であり、その美しさに魅了され始めた。

そして日本語と英語でその構造も理解し、やがて現地人簿記担当者からの信頼も得始めて、ようやく一人前の国際実業人としての第一歩を踏み出すことができた。

私は簿記の資格は持っていない。思い返すとシンガポールで英国式簿記の資格を取ればよかった、と今悔やんでいる。

シンガポール工場で製造されたポリエステル・フィルム・コンデンサーとネオン管部組製品を、全量本社が買い取るのがシンガポール工場進出の目的であったのが、進出して僅か6か月の間に、シンガポール政府が音頭を取り、賃金を強制的に上げる行政指導を段階的に取ったために、出来上がった製品原価が上がり、本社は、生産品の僅か1割しか引き取らない、残りは全量現地で販売せよ、と指示して来た。

だから、私は総務職を現地マネージャーに移譲し、販売開拓に専念し、それから3か月後に滞留在庫を全て売り切り、工場が三交代制で稼働するようになった。当然ながら利益が出て、一年後には損益分岐点に達し、以後月次は黒字が続くようになった。その頃、私は29歳になっていた。

工場の選定と所有者との交渉、工場建設、製造装置据え付け、幹部社員雇用、作業者雇用、労務管理書、経理書式、生産管理書、製品技術書などの作成(英文)、販売交渉など、工場経営に必要な全行程をこの経験したお陰で、私は、商業英語を、その根本から体得することができた。

その基本に損益勘定に必要な簿記の実務知識がある。商業英語とは、企業経営において、英語を使って利益を生み出していくためにある。

そういう国際経営実務経験もなく、商業英語を教えている教育機関の先生達は、いわゆる机上の学問を何も知らない生徒達に教えているとしか言いようがない。巷に氾濫するビジネス(商業)英語に関する実務本を時々立ち読みするが、その底の浅さにいつもたじろぐ。

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